Google アナリティクス(GA4)でBtoBリード獲得を計測する設定方法と見るべき指標8選
2026年07月14日
GA4(Google アナリティクス 4)の設定画面を開いたものの、どの指標を見ればBtoBのリード獲得に役立つのか分からない――そんな状態に陥っている方は多いはずです。正直なところ、GA4はBtoC向けのEC計測には優れていますが、BtoBのリード獲得計測となると、設定の仕方を少し工夫しないと「数字は出ているのに意思決定に使えない」という状況になりがちです。
この記事では、GA4をBtoBリード獲得の文脈で正しく機能させるためのイベント設定・カスタムレポート構築の実装手順と、実際に見るべき指標8選を一気通貫した流れで解説します。感覚論では動けない組織でも稟議を通せるよう、「6ヶ月後にどう変わるか」を見通せるデータの読み方まで踏み込みます。
こんな方にオススメ
- GA4を導入済みだが、BtoBリード獲得の文脈でどの指標を追えばいいか迷っている
- フォーム送信・資料請求・問い合わせをGA4で正しく計測できているか確信が持てない
- マーケとインサイドセールスが同じ数字で会話できる仕組みを作りたい
この記事を読むと…
- GA4でBtoBリード獲得を計測するための具体的な設定手順が分かる
- CPLやKW別CVRなど、本当に意思決定に使える指標8選の見方が分かる
- 業種別・フェーズ別の計測パターンと、よくある失敗の回避策が分かる
目次
GA4導入前の「見えない損失」— BtoBリード取り逃がしの実態

GA4を正しく設定する前に、まず「設定が不十分なGA4を使い続けることで何が起きているか」を直視しておく必要があります。データが存在しているにもかかわらず、意思決定に活用できていない状態は、機会損失として静かに積み上がっていきます。
「直接流入」を盲信することで起きる判断ミス
GA4のデフォルト設定では、「direct」(直接流入)として分類されるセッションが実際よりも大幅に多く計上されてしまいます。これはBtoBマーケターが陥るあるあるですが、放置するとチャネル別の投資判断が根本から狂います。BtoBの場合、検討期間が長く、ユーザーは「GA記事を読む→数日後にブックマークから再訪→問い合わせ」という行動を取ることが多い。この再訪が「direct」に分類されると、SEOやコンテンツマーケの貢献が過小評価されます。
正しくは、UTMパラメータの設計とGA4の「参照元除外設定」を見直すことで、この歪みをかなりの程度補正できます。具体的には、自社ドメイン間の遷移(たとえばLPから予約フォームへの遷移)を参照元除外に設定し、チャネルグループをカスタマイズして「オーガニック検索」「メールマーケ」「SNS」を明確に区分することが成功への近道です。
フォーム送信が「CV」として記録されていない問題
BtoBにおける最重要CVは、問い合わせフォームの送信です。しかし多くの企業では、GA4のイベントとしてフォーム送信が正しく記録されていません。GA4はデフォルトで「form_submit」イベントを収集しますが、Ajaxベースのフォームやサンクスページへのリダイレクトがない場合、このイベントは発火しないことがあります。
確認方法は、GA4の「DebugView」を使ってフォーム送信時にイベントが飛んでいるかをリアルタイムでチェックする方法が確実です。もし発火していない場合は、Google Tag Manager(GTM)でサンクスページのURLトリガーか、フォームライブラリ固有のコールバック関数を使ったカスタムイベント設定が必要になります。この設定がBtoBリード計測の生命線と言っても過言ではありません。
コンテンツ貢献が見えないことでROIが計算できない
BtoBのリード獲得では、コンテンツ(ブログ記事・ホワイトペーパー・事例ページ)がリード獲得に大きく貢献しています。しかし多くの企業でGA4のコンバージョン設定が「最後のクリック」ベースになっており、初回接触から商談までの全経路が見えていません。GA4では「コンバージョン経路」レポートで確認できますが、デフォルト設定のまま使っていると、メールやSNS経由のアシスト貢献がまるで見えなくなります。
特に人材派遣業やSaaSのような高LTVビジネスでは、初回接触から商談化まで平均的に数ヶ月の検討期間があることが多い。この長い検討プロセスの中で、どのコンテンツがどのフェーズで機能しているかを見極めることができれば、コンテンツROIの算出と稟議通しがぐっとやりやすくなります。
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GA4の設定論に入る前に、BtoBのリード計測が難しい根本的な理由を整理しておきましょう。ここを理解せずに設定だけ進めると、「数字は取れているのに判断に使えない」という状況が繰り返されます。
課題① 長い検討期間とマルチタッチの経路
BtoBの検討期間は、一般的にBtoCの数倍から数十倍に及ぶとされています。この長い検討プロセスで、ユーザーはGA記事・比較ページ・事例ページ・ウェビナー・広告など、複数の接触点を経て初めて問い合わせに至ります。GA4のデフォルトはラストクリック属性モデルなので、最後の接触点のみがコンバージョンとしてカウントされ、それ以外の貢献が見えにくくなります。
これを解決するには、GA4の「広告」メニューにある「アトリビューション」設定でデータドリブン属性モデルに変更することが推奨されます。ただし、データドリブンモデルは一定量のコンバージョンデータが蓄積されるまで機能しないため、立ち上げ期は「ポジションベース」や「時間減衰」モデルを使う選択も現実的です。
課題② 「組織」単位の行動が見えない
BtoBでは、同じ企業から複数の担当者がアクセスすることがあります。たとえば、情報収集フェーズでマーケ担当が記事を読み、後日意思決定者が料金ページを確認し、最終的に購買担当が問い合わせする、という経路をたどることがあります。GA4はユーザー単位で計測するため、この「組織単位の行動」を自動的には捉えられません。
完全な解決策はGA4単体では難しいですが、Hubspot・Salesforce等のCRMとGA4を連携させ、メールアドレスのハッシュ値やフォーム送信データを橋渡しにすることで、ある程度のアカウントレベルの行動把握が可能になります。これがまさに「データを掛け合わせて新しい価値を生む」実践例です。
課題③ オフライン成果(商談化・受注)との接続
BtoBマーケターが最終的に問われるのは、問い合わせ数ではなく受注数と受注額です。GA4単体では、フォーム送信後にオフラインで発生する「商談化」「受注」はトラッキングできません。この課題に対しては、GA4の「コンバージョンのインポート」機能を使い、CRMで管理している商談ステータスをGA4に送信する設計が有効です。これにより、「どのチャネル・KWが商談化率の高いリードを生んでいるか」という、真に意味のある分析が可能になります。
POINT
GA4の計測設計はマーケ部門だけで完結しません。インサイドセールス・CRM管理者・エンジニアを最初から巻き込んで設計する体制が、成功への近道です。
見るべき指標8選 — BtoBリード獲得に特化した計測軸

実際にGA4で追うべき指標を8つ厳選しました。「なんとなく全部見る」から脱却して、意思決定に直結する数字だけを見極めることが、マーケ担当者の実践的活用力を高める第一歩です。
指標①② CPL(リード獲得単価)とチャネルMIX比率
CPL(Cost Per Lead)は、1件のリードを獲得するためにかかったコストです。BtoBマーケティングにおいて、この数字を追わないことは予算管理の放棄に等しい。GA4単体ではCPLは自動計算されませんが、Google広告・LinkedIn広告とGA4を連携させることで、チャネル別のCPLを算出できます。
チャネルMIX比率は、「どのチャネルがどの割合でリードを生んでいるか」を示す指標です。GA4の「集客」→「トラフィック獲得」レポートで確認できます。一般的な傾向として、オーガニック検索経由のリードはCPLが広告の数分の1になることが多いとされています。この比率を月次でモニタリングし、高CPLチャネルの予算をオーガニック(SEO・コンテンツ)に段階的にシフトさせる判断材料として使うのが実践的活用力の発揮どころです。
指標③④ KW別CVRとページ別コンバージョン貢献度
KW別CVRとは、特定の検索キーワードから流入したユーザーのうち、何割がコンバージョンに至ったかを示す指標です。GA4とGoogle Search Consoleを連携させると、KW別の流入数がGA4側で確認でき、そこにコンバージョンデータを掛け合わせることでKW別CVRが計算できます。この指標が重要な理由は、「流入量が多いKW」と「CVRが高いKW」は必ずしも一致しないからです。
ページ別コンバージョン貢献度は、GA4の「コンバージョン経路」レポートで確認します。特にBtoBでは、料金ページ・事例ページ・サービス詳細ページがコンバージョン直前に閲覧されるケースが多い傾向があります。この情報とリード獲得単価を削減する具体的な施策を組み合わせることで、改善優先度の高いページを明確に特定できます。
指標⑤⑥ エンゲージメント率(記事別)とマイクロCV完了率
GA4のエンゲージメント率は、「10秒以上滞在 or 2ページ以上閲覧 or CVイベント発生」のいずれかを満たしたセッションの割合です。旧GAの直帰率とは異なる定義なので注意が必要です。BtoBのコンテンツマーケでは、記事別のエンゲージメント率を追うことで「読まれている記事」と「流し読みされている記事」を区別できます。エンゲージメント率が高い記事は、読者が「保存したい・参照したい」と感じるコンテンツに近い状態にある、と判断するのが自然です。
マイクロCV完了率は、最終的な問い合わせに至る前の中間行動(資料DLボタンのクリック・動画の50%視聴・特定ページへの遷移など)をGTMでカスタムイベントとして設定し、その完了率を追う指標です。これが情報収集が欠かせない理由のひとつで、マイクロCVが多いユーザーは商談化率が高くなる傾向があるため、MAと連携させてスコアリングに活用する企業が増えています。
指標⑦⑧ コンバージョン経路ステップ数と新規 vs リピート比率
コンバージョン経路ステップ数は、最初の接触からCVまでにいくつの接点を経たかを示します。GA4の「広告」→「コンバージョン経路」で確認できます。BtoBでは平均5〜10ステップ以上になることも珍しくなく、この数が多いほどコンテンツの量と質が求められます。逆に、ステップ数が少ないリードは既に決め打ちで来ているケースが多く、インサイドセールスでの対応優先度を上げる判断材料になります。
新規 vs リピート訪問者比率は、ナーチャリングの進行状況を示す代理指標です。リピート訪問者の割合が高まっているなら、コンテンツがナーチャリングとして機能しているサインです。プロダクトマーケットフィットを確認する際にも、この比率の推移は重要な参考データになります。
GA4の実装ステップ — イベント設定からカスタムレポート構築まで

理論が分かったところで、実際の設定手順を解説します。ここからは手を動かす工程です。GTMの基本的な使い方は既知として進めますが、GA4側の設定に絞って、最優先でやるべきことを順番通りに示します。
- 1
GA4プロパティの基本設定を確認する
「管理」→「データの収集と変更」→「データストリーム」を開き、拡張計測機能がオンになっているか確認します。フォームインタラクション、スクロール、外部リンククリックの計測をオンにしておくことがベースラインです。ただし、Ajaxフォームは拡張計測機能では拾えないことがあるため、後続のGTM設定が必要になります。
- 2
GTMでフォーム送信イベントを設定する
サンクスページへリダイレクトする構造のフォームなら、GTMで「ページビュー」トリガーを使い、サンクスページのURLを条件にして「generate_lead」イベントを発火させます。Ajaxフォームの場合は、フォームライブラリ(Contact Form 7、HubSpotフォームなど)のコールバック関数を利用したカスタムHTMLタグで対応します。この設定が完了したら必ずDebugViewで動作確認してください。
- 3
コンバージョンとして登録する
GA4の「管理」→「コンバージョン」から、設定したイベント(generate_lead など)をコンバージョンとしてマークします。コンバージョンとして登録されると、各レポートでCVとしてカウントされるようになります。複数のフォーム(問い合わせ・資料請求・無料相談申込など)がある場合は、それぞれ別のイベント名で登録し、区別して分析できる状態にしてください。
- 4
カスタムレポートをGA4探索レポートで構築する
GA4の「探索」からブランクを選び、「チャネルグループ」「KW(ページのURL)」「コンバージョン」「セッション」をディメンション・指標として追加します。この組み合わせで、チャネル別・ページ別のCV数と率が一覧できるレポートが完成します。これを月次でスプレッドシートにエクスポートすることで、CPLの推移と6ヶ月後の見通しが定量的に説明できるようになります。
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アトリビューションモデルを見直す
「管理」→「アトリビューション設定」から、デフォルトの「ラストクリック」から「データドリブン」または「ポジションベース」に変更します。これにより、BtoBに多いマルチタッチの購買経路が正しく評価されるようになり、コンテンツやSEOの貢献が過小評価されなくなります。
UTMパラメータの設計で「direct」流入を減らす
UTMパラメータは、メール配信・SNS投稿・広告ランディングページなど、すべての流入チャネルに付与することが基本です。特にBtoBで多いのが、メルマガやSalesforce等のCRMから送るフォローアップメールにUTMが付いておらず、全部「direct」に計上されてしまうケースです。これはあるあるですが、UTM設計のガイドラインをマーケとインサイドセールスで共有するだけで、かなりの精度改善が期待できます。
UTMの設計では、utm_source(流入元)・utm_medium(媒体種別)・utm_campaign(キャンペーン名)の3つを最低限設定し、命名規則を社内で統一することが重要です。たとえば、「utm_source=hubspot / utm_medium=email / utm_campaign=nurture_2026q3」のような一貫した命名があれば、チャネル別分析の精度が格段に上がります。
Search Consoleとの連携で「KW別CVR」を可視化する
GA4とGoogle Search Consoleを連携させると、GA4の「集客」→「検索クエリ」レポートでKW別の流入数・クリック率が確認できるようになります。ただしSearch Console連携だけでは「そのKWから流入したユーザーがCVしたか」は分かりません。GA4の探索レポートで、ランディングページ(KWとの代理指標)× コンバージョン数を組み合わせたカスタムレポートを作ることで、擬似的なKW別CVRが計算できます。
この情報は、AARRRモデルの指標設計と組み合わせると、獲得から活性化・収益化までのファネル全体を一気通貫したデータで管理するための基盤になります。
業種別の計測パターン — SaaS / 人材派遣 / コンサル
GA4の設定方針は、業種によって少し変える必要があります。同じBtoBでも、リードの定義・検討期間・接触チャネルが異なるため、追うべき指標の優先度が変わってきます。ここでは代表的な3パターンを示します。
| 業種 | リードの定義 | 重視する指標 | GA4設定のポイント |
|---|---|---|---|
| BtoB SaaS | 無料トライアル登録・デモ申込 | トライアル→有料転換率・KW別CVR | アプリ内イベントとGA4を連携、トライアル期間中の行動もトラッキング |
| 人材派遣業 | 企業向け問い合わせ(採用依頼フォーム) | CPL・チャネルMIX・エンゲージメント率 | 求人検索KWと採用ニーズKWを分けてランディングページを設計、フォーム種別ごとにイベントを分ける |
| BtoBコンサル・SI | 無料相談申込・ホワイトペーパーDL | コンバージョン経路ステップ数・ページ別貢献度 | ホワイトペーパーDLをマイクロCVとして設定し、ダウンロード後の行動をGA4 + MAで追跡 |
SaaS企業が重視すべきトライアル→転換経路
BtoB SaaSの場合、無料トライアル登録がGA4上のメインCVになりますが、本当に重要なのはトライアル後の有料転換率です。GA4のコンバージョンとして「trial_signup」と「upgrade_to_paid」を別々に設定し、両者の経路を比較することで、「どのチャネル・コンテンツが有料転換に近いリードを連れてくるか」が分かります。無料トライアルの有料転換率を高める設計については、別途詳しく解説しています。
また、SaaSではアプリ内のイベントをGA4に送信する設計も重要です。ログイン後のユーザー行動(機能利用回数・設定完了・チームメンバー招待など)を「エンゲージメントの深さ」として計測し、スコアリングに活用することで、商談化率の高いリードを早期に特定できるようになります。
人材派遣業での計測設計の考え方
人材派遣業は、「求職者向けページ」と「企業(クライアント)向けページ」が同一サイト上に混在することが多い業種です。GA4の設定では、企業向けフォーム(採用依頼・見積もり依頼)を確実にCVとして設定し、求職者関連のアクション(求人検索・応募)とは明確に分けることが第一歩です。
人材派遣は高LTVビジネスであるため、1件のリード獲得コストが多少高くても、LTVベースで見れば採算が合うケースが多い。ただし、CPLが計算できていないと「広告費が高い」という感覚論での議論になりがちです。GA4でCPLを可視化することが、予算配分の最適化において強みを活かせる領域を明確にする第一歩になります。
コンサル・SI企業でのホワイトペーパー計測
コンサルティングやSI企業では、ホワイトペーパーや事例集のDLがリード獲得の主要手段となるケースが多い。この場合、GTMを使って「ファイルダウンロードのクリック」または「DL完了ページ閲覧」をGA4のカスタムイベントとして設定します。さらに、DL後にメールで送られる資料の開封・クリックをMAと連携させることで、リードのエンゲージメント度合いを段階的にスコアリングできます。
よくある計測失敗と対処法
GA4の設定は「やっているつもり」と「正しくできている」の間にギャップが生まれやすいツールです。よくある失敗パターンとその対処法を整理しておきます。知っているだけで回避できるものが多いので、ここは特に丁寧に確認してください。
- サンクスページなしのAjaxフォームでコンバージョンが計測できていない(最も多い失敗)
- 旧UA(ユニバーサルアナリティクス)時代の感覚でGA4のセッション数を解釈してしまう
- コンバージョンとして登録するイベントを重複設定してしまい、CV数が2〜3倍に膨らんでいる
- 内部トラフィック(社員・開発者のアクセス)をフィルタリングせずに集計している
- 「ページビュー」をCVとして設定してしまい(Thank youページ以外でも)数字が異常値になる
内部トラフィックのフィルタリングを忘れない
BtoB企業でGA4を使い始めた直後によくある失敗が、内部トラフィック(社員・社内システムのアクセス)が混入したままの状態でデータを見てしまうことです。特に中小企業では、社員数が少なくても1日に複数回サイトにアクセスするケースがあり、これが計測データを歪めます。
対処法は、GA4の「管理」→「データストリーム」→「タグの設定」から「内部トラフィックの定義」を設定し、社内IPアドレスをフィルタリングすることです。リモートワーク環境で固定IPがない場合は、GTMでCookieを使った内部ユーザー識別の仕組みを組む方法もあります。この設定をしていないと、CPLなどの指標が実態より低く出てしまい、「広告効率が良い」という誤った判断につながりかねません。
コンバージョン重複設定の確認方法
GA4では、同一のユーザー行動に対して複数のコンバージョンイベントが発火するよう設定してしまうと、CV数が実態より多く計上されます。たとえば、「form_submit」と「page_view(サンクスページ)」の両方をCVとして設定してしまっているケースがあります。GA4の「設定」→「コンバージョン」から設定済みイベントを一覧し、それぞれのトリガー条件が重複していないか確認することを定期的に行う習慣をつけておくことが重要です。
GA4とUA(旧バージョン)の指標差を理解する
2023年のUA廃止以来、GA4に切り替えた企業の中には「セッション数がUAより少ない」と感じているケースがあります。これは計測の仕組みが変わったためであり、必ずしも実際のアクセス数が減ったわけではありません。GA4ではセッションの定義が厳密化され(同一ユーザーの30分以上のアイドル後に新しいセッションが開始)、またエンゲージメントの定義もUAの「直帰率」とは異なります。割愛しますが、UAとGA4の指標を直接比較することは推奨されません。GA4のデータだけで一定期間のベースラインを作り、そこからのトレンドを追う運用が正しいアプローチです。
CreativeDriveなら — GA4計測を起点にした潜在リード育成まで一気通貫
ここまで解説してきたGA4の計測設計は、あくまでリード獲得の「見える化」の第一段階です。正直なところ、GA4で数字が見えるようになっても、そのデータを次の施策に活かす仕組みがなければ、数字を眺めて終わりになりがちです。
CreativeDriveが差別化を図る最大の強みは、GA4計測の設計から、潜在顧客の情報収集フェーズでのトラッキング、MAによるナーチャリング、インサイドセールスへの商談パス設計まで、一気通貫した仕組みとして実装できる点にあります。AIエージェント×MA×データ自動化の組み合わせにより、顕在化前のユーザーを最大14ヶ月かけて育成するパイプラインを、月50本のAI記事量産と組み合わせることで、コンテンツ単価を従来の1/10程度に圧縮しながらリード獲得を継続的に行う設計が可能です。
特に「GA4を整備しても、その数字を稟議に使えるレベルまで落とし込む工数がない」という課題を持つBtoBマーケ担当者に向けて、弊社では記事ごとに動的CTAを設置し、業種×検討フェーズに最適な問い合わせ導線を自動生成する仕組みを提供しています。費用感や自社への適用可否など、まずは気軽にご確認いただければと思います。
- GA4を設定済みだが、データを意思決定に活かせていない
- コンテンツROIを定量的に説明できず、社内稟議が通らない
- インサイドセールスとマーケが同じ指標で会話できる仕組みを作りたい
支援の流れ(計測設計〜コンテンツ量産まで)
まとめ — GA4でBtoBリード獲得を正しく計測するための要点
この記事で解説した内容を整理します。GA4はBtoBリード獲得の計測ツールとして十分機能しますが、デフォルト設定のままでは「データがあるのに判断に使えない」状態になりやすい。そこを乗り越えるための要点は以下の通りです。
- フォーム送信CVの正確な設定(GTM経由・DebugViewで動作確認)が最優先
- 内部トラフィックのフィルタリングとUTMパラメータ設計でデータ品質を確保する
- CPL・チャネルMIX・KW別CVR・エンゲージメント率など8指標を月次でモニタリングする
- アトリビューションモデルをラストクリックから変更し、コンテンツ貢献を正しく評価する
- Search Console連携とGA4探索レポートを組み合わせてKW別の費用対効果を可視化する
- 業種ごとにリードの定義と重視する指標を変えて設計する(SaaS/人材派遣/コンサルで異なる)
GA4の計測設計は、やり始めると「正確な数字」が取れるようになるまでに一定の時間と工数がかかります。ただ、一度正しく設定できれば、その後の意思決定スピードと精度は格段に上がります。感覚論で動けない組織ほど、計測基盤の整備が生き残る鍵になります。まずはフォームCVの設定確認と内部トラフィックのフィルタリングから着手してみてください。
よくある質問
GA4でフォーム送信がコンバージョンとして計測されているか確認する方法は?
GA4の「設定」→「DebugView」を開いた状態で、実際にテスト用のフォームを送信してください。DebugViewのイベントストリームにform_submitまたは設定したカスタムイベントが表示されれば正常に計測されています。表示されない場合は、GTMのトリガー設定またはフォームの仕様(Ajaxかどうか)を確認し、サンクスページのページビューをCVトリガーにする代替設定を検討してください。
GA4の「direct」流入が多すぎる場合、どうすれば減らせますか?
主な原因は①メール配信のUTMパラメータ未設定、②自社ドメイン間遷移の参照元除外未設定、③HTTPSからHTTPへの遷移(リファラーが消える)の3つです。「管理」→「データストリーム」→「タグの設定」→「参照のリスト除外」で自社ドメインを設定し、メール・SNS・広告にはすべてUTMパラメータを付与するルールを社内で徹底することで、direct流入を適切なチャネルに振り分けられます。
GA4のコンバージョン経路レポートはどこで見られますか?
GA4の左メニュー「広告」→「アトリビューション」→「コンバージョン経路」から確認できます。このレポートでは、最初の接触から最後の接触までの各チャネルの貢献度がパス形式で表示されます。BtoBではここでコンテンツ(オーガニック検索)が初回接触として多く登場することが多く、SEOへの投資根拠として社内説明に使える数字が取れます。
GA4とSearch Consoleを連携させる手順は?
GA4の「管理」→「プロパティ」→「Search Consoleのリンク」から設定します。Search ConsoleとGA4の両方で同一Googleアカウントの管理権限があることが前提です。連携後、GA4の「集客」→「検索クエリ」レポートでSearch Consoleのインプレッション・クリック・CTR・平均掲載順位がGA4内で確認できるようになります。ただし、KWの100%がSEO的な理由で「(not provided)」になる問題は解消されないため、ランディングページ×CVの組み合わせで代替分析する必要があります。
GA4でCPL(リード獲得単価)を計算する方法は?
GA4単体ではCPLは自動計算されませんが、Google広告と連携している場合は「集客」→「Google広告」レポートでキャンペーン別のコストとCV数が確認でき、コスト÷CV数でCPLが計算できます。LinkedIn広告など他の広告プラットフォームは、GA4の探索レポートで「セッションのデフォルトチャネルグループ」と「コンバージョン数」を組み合わせて、各プラットフォームの管理画面のコストと手動で計算する必要があります。Looker Studio(旧データポータル)を使ってGA4と広告プラットフォームのデータを統合すると、自動でCPLを計算するダッシュボードが構築できます。



