GLOSSARY

Customer Effort Score (CES)

CES(顧客努力指標)

用語解説

CES(Customer Effort Score / 顧客努力指標)とは、顧客が企業との特定のインタラクション(問い合わせ・購入・サポート等)において、目的を達成するためにどれだけの労力を要したかを測定する顧客体験指標です。「あなたの問題を解決するために、どれくらいの労力が必要でしたか?」などの設問に対して7段階(または5段階)のスケールで回答してもらい、スコアが低いほど顧客の努力が少ない(=体験が良い)とされます。

CESはガートナーの研究者らが2010年に提唱したもので、「顧客を感動させることよりも、顧客の努力を減らすことがロイヤルティ向上に効果的」という理論的背景に基づいています。CSATやNPSが感情的な満足度や推奨意向を測るのに対して、CESはタスク完了の容易さという機能的側面を測定する点が特徴です。

CESが高い(努力が多く必要だった)インタラクションは、解約・不満・ネガティブ口コミの予測因子となりやすく、カスタマーサクセスやサポートオペレーションの改善優先度決定に活用されます。SaaSプロダクトのオンボーディング評価、ヘルプデスク対応後のフォローアップアンケート、購入完了後の利便性評価などで測定されることが多いです。

どんな場面で活用するか

  • カスタマーサポート部門が問い合わせ対応後のフォローアップアンケートにCESを組み込み、どのサポートチャネル・対応タイプで顧客の努力が多くかかっているかを特定する。
  • SaaSプロダクトのオンボーディングフロー改善において、新規ユーザーが初回設定を完了した直後にCESを計測し、どのステップで詰まりやすいかを特定して改善施策につなげる。
  • カスタマーサクセス部門の四半期KPIとしてNPSと並列でCESを管理し、プロセス改善の優先度を定量的に決定する。

よくある誤解

CESはNPSと同じ指標」は誤りです。正しくは、NPSは顧客の会社全体への推奨意向を測るのに対しCESは特定のインタラクション(タスク)の容易さを測るものであり、目的と活用場面が異なります。NPSは戦略的なロイヤルティ管理に、CESは運用レベルのプロセス改善に向いています。

CESスコアが低ければすべて問題なし」は誤りです。正しくは、努力量が少なくても期待を下回る結果だった場合は満足度は低くなるため、CSATとの組み合わせによる総合評価が推奨されます。

CESは大企業向けの指標」は誤りです。正しくは、SMBのサポートチームでも顧客接点ごとの改善優先度を明確にするために有効です。

判断のヒント

計測タイミングが重要CESは特定のインタラクション直後に計測することが最も有効です。問い合わせ対応後・オンボーディング完了後・機能利用後などのタッチポイントにアンケートを設定してください。

摩擦ポイントの可視化CESが高い(努力が多い)タッチポイントを特定したら、プロセスのどのステップに摩擦があるかをジャーニーマップで可視化し、FAQ充実・UIの簡素化・エスカレーション基準の見直しを優先的に検討してください。

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