【2025年最新】BtoB向けオウンドメディアの成功事例10選|成果を出す戦略・運用ポイントも解説
2025年09月01日
オウンドメディアはBtoB企業にとって、単なる情報発信の場ではなく、認知獲得・リード創出・ブランディングを中長期で実現する戦略的な資産です。しかし「何から始めればよいかわからない」「効果が出るか不安」と悩む企業も多いでしょう。
そこで本記事では、実際に成果を上げている国内BtoBオウンドメディアの成功事例を厳選して10社ご紹介します。それぞれのメディアが、どのような目的・戦略で運営され、どんな成果を生んでいるのかを詳しく解説。さらに、成果を出すための共通ポイントや運用設計についても具体的に紹介します。
これからメディア運営を始める方、改善したい方はぜひ参考にしてください。
目次
なぜ今、BtoB企業にオウンドメディアが必要なのか?

BtoBにおけるオウンドメディアの活用は、単なる流行ではなく、顧客との接点を構築・維持し、営業活動を補完するための“戦略的チャネル”として注目されています。営業リソースが限られるなか、オウンドメディアは24時間365日稼働する「営業支援ツール」として機能します。
短期的な成果だけでなく、SEOによる検索流入やホワイトペーパー連携によるナーチャリング、専門性のアピールによる信頼獲得など、複数の目的を同時に実現できるのが最大の魅力です。
BtoBマーケティングにおける課題
デジタル化が進んだ現代では、従来のアウトバウンド営業だけではリードの獲得が難しくなっています。特にBtoB企業では、顧客の購買プロセスが長期化・複雑化しており、検討初期段階での情報提供が欠かせません。加えて、営業とマーケティングの連携も求められており、オウンドメディアはその橋渡し役としての役割もあります。
顧客も簡単に情報を集められるようになった今、企業が自分から有益な情報を提供し、信頼関係を築くことが重要です。
オウンドメディアの目的は「資産構築」
オウンドメディアの最大の価値は、ストック型の情報資産を積み上げていける点です。リスティング広告などの施策は出稿停止とともに効果も止まりますが、オウンドメディアの記事は時間と共に検索順位が上がり、継続的な流入を生み出します。
短期の施策では対応できない認知獲得・関係構築・リード育成が可能。さらに、採用や社内ブランディング、営業資料としての二次活用など、活用範囲が広いのも特徴です。
短期施策との違いは?
オウンドメディアは、単なる記事の集合ではなく、戦略的に設計されたマーケティング施策の一部です。特にSEOとの連携は重要で、検索ニーズに応じた記事が継続的な流入を生み出します。
また、コンテンツが企業の専門性を伝えることでブランディングにも貢献しています。ホワイトペーパーやメルマガと組み合わせたナーチャリング設計により、リードを段階的に顧客化する流れも作れるでしょう。広告とは異なる中長期の資産形成型施策として機能するのが最大の特長です。
BtoB向けのオウンドメディア成功事例を持つ企業10選

国内のBtoB企業が運営するオウンドメディアには、マーケティング支援、SaaS、制作会社、バックオフィス系など、業種や対象読者の幅広いバリエーションがあります。ここからは、なかでも明確な戦略に基づき成果を上げている10の企業と成功事例を紹介します。
株式会社chipper(Creative Drive):「Creative Driveのコラム」
株式会社chipperは、AIライティングツール「Creative Drive」を提供しており、オウンドメディア運営の効率化を実現しています。ツールは、SEOに強い記事構成の自動生成、過去記事の分析・改善提案、記事制作のワークフロー支援といった機能を備え、属人的になりがちな記事制作を標準化できる点が大きな特徴です。実際の導入事例では、インタビュー記事や導入事例記事の制作工数を 50〜60%削減した成果があります。
公式サイト内の「コラム」では、SEOやツール比較、ライティングの外注方法など、担当者に役立つ情報が定期的に公開。潜在顧客は記事を通じて課題解決の方法を理解し、そのまま「オウンドメディアの運用代行を依頼したい」という行動につながりやすくなっています。
コラムによる教育的な情報発信と、実績に裏付けられたツールの活用事例が合わさることで、Creative Driveは「オウンドメディア内製化×代行支援」の両面で注目される成功モデルです。
サービスURL:https://creative-drive.jp/
株式会社LANY:「LANYブログ」
株式会社LANYは、SEOやコンテンツマーケティングに強みを持つ企業で、自社で運営する「LANYブログ」を通じて大きな成果を上げています。特筆すべきは、広告費ゼロで毎月200件を超える新規リードを獲得している点です。
SEO支援会社としての知見を活かしたキーワード設計と導線設計により、月間150件以上のリード獲得を実現。単なるアクセス増ではなく、問い合わせや商談に直結する構成で、見込み顧客との関係構築にも成功しています。データ分析や順位改善に関する深掘りコンテンツも評価されており、SEO特化型BtoBメディアの好事例といえるでしょう。
サービスURL:https://lany.co.jp/
ナイル株式会社:「ナイルのマーケティング相談室」
ナイル株式会社は、デジタルマーケティングの知見を惜しみなく発信する「ナイルのマーケティング相談室」を運営しています。このメディアはWebマーケティング初心者に寄り添うスタンスで構成され、実務に直結する具体的な記事やノウハウを体系的に発信している点が特徴です。
運営3年で資料ダウンロード数は34倍、受注額は9倍(2023年時点)と大幅に成長。単なる情報発信にとどまらず、リード獲得や新規案件受注に直結する成果を上げています。BtoB企業における教育型オウンドメディアの代表例として高く評価されています。
サービスURL:https://nyle.co.jp/
株式会社才流(SAIRU):「SAIRUのメソッド」
株式会社才流(SAIRU)は、BtoBマーケティングや営業支援に特化したコンサルティング企業で、「SAIRUのメソッド」というオウンドメディアを展開しています。メディアでは、豊富な成功・失敗事例をもとにした実践的ノウハウを解説。記事を通じて読者がそのまま業務に取り入れられる具体的なメソッドを公開しています。
無料で提供されるテンプレートやチェックリストはマーケターからの支持が厚く、リード獲得やファン化に直結。才流は専門性を活かしたコンテンツ発信により、ブランディングと案件創出の両立を実現しています。
サービスURL:https://sairu.co.jp/
スマートキャンプ株式会社:「BOXIL magazine」
スマートキャンプ株式会社は、SaaS比較サイト「BOXIL」を運営する企業で、オウンドメディアとして「BOXIL magazine」を展開しています。記事はSaaS導入や業務効率化に役立つテーマを中心に制作されており、マーケティング担当者や経営者に広く読まれています。
特にヒートマップやA/Bテストなどデータ分析を駆使した改善施策を繰り返し、PVの拡大だけでなくコンバージョン率の向上を実現。メディア自体がBOXILサービスの導入促進につながる仕組みを確立しており、BtoBオウンドメディアの成功事例として多く紹介されています。
サービスURL:https://smartcamp.co.jp/
株式会社LIG:「LIGブログ」
株式会社LIGは、Web制作やマーケティング支援を手掛ける企業で、自社の「LIGブログ」が非常に有名です。2007年に立ち上げて以来、平日毎日更新を継続し、現在では月間500万PVを超える規模に成長。問い合わせ件数の約8割がブログ経由という圧倒的な成果を上げています。
SEOを意識した専門記事に加え、ユーモアあふれる社員紹介やカルチャー記事も人気で、企業のブランディング・採用にも貢献しています。長期にわたる継続的発信により、オウンドメディアを「企業の資産」として活用し続けている代表的な事例です。
サービスURL:https://liginc.co.jp/
株式会社ベイジ:「ベイジの図書館」
株式会社ベイジは、Web制作やBtoBマーケティング支援に特化した企業で、2011年よりオウンドメディア「ベイジの図書館」を運営しています。記事はWeb制作や採用戦略、組織づくりなど幅広いテーマを扱い、質の高いコンテンツ設計を重視した発信が特徴です。
年間400件超のお問い合わせを獲得(2020年時点)するなど、受注面でも着実な成果につなげています。記事の検索上位表示やSNSによる拡散、読者の信頼醸成を通じたリード獲得とブランディング効果の両立が成功要因とされています。
サービスURL:https://baigie.me/
株式会社ベーシック:「ferret」
株式会社ベーシックは、Webマーケティング支援事業を展開し、国内最大級のマーケティングメディア「ferret」を運営しています。SEO、広告、SNS、マーケティングオートメーションなど幅広いトピックを扱い、マーケターが実務で役立てられる知識を網羅的に提供している点が特徴です。
記事内でホワイトペーパーのダウンロードやオンラインセミナーの案内を行い、読者の理解を促進した上でリード獲得につなげる仕組みを整備しています。また、同社の提供するCMS・MA統合ツール「ferret One」によって、資料ダウンロードやフォーム設置などのコンバージョン施策を効率的に実行できる体制を構築しているのもポイントです。
記事発信とリード育成の仕組みづくりが、ベーシックのSaaS事業やコンサルティングサービスの顧客獲得チャネルとして大きな役割を果たしています。
サービスURL:https://basicinc.jp/
HubSpot Japan株式会社:「HubSpot日本語公式ブログ」
HubSpot Japan株式会社は、インバウンドマーケティングの考え方を広めるために「HubSpot日本語公式ブログ」を展開しています。マーケティングや営業、カスタマーサクセスに関する最新の知見をわかりやすく解説しており、国内外のマーケターにとって学びの場となっているのも特徴です。
SEOに有効な「トピッククラスター戦略」をいち早く導入したことがポイントで、主要キーワードでの検索上位表示を実現し、見込み顧客からの問い合わせや製品デモ申込につながっています。加えて、読者の課題やニーズを丁寧に拾いながら継続的にコンテンツを改善している点も強みで、短期的な流入拡大にとどまらず、長期的な信頼関係の構築にも成功しています。
サービスURL:https://www.hubspot.jp/
株式会社PLAN-B:「PINTO!」
株式会社PLAN-Bは、SEO・Webマーケティング支援を手掛ける企業で、自社オウンドメディア「PINTO!」を運営しています。月間20万人以上が訪れる大規模メディアへと成長し、特にリライト体制を強化することで、PV数を倍増、リード数を3倍以上に伸ばしました。記事は最新のSEOやデジタル広告に関する知識をわかりやすく解説し、マーケターの実務に役立つ内容が多いのが特徴です。
成果はリード獲得だけでなく、SEOやWebマーケティングに強い企業というブランディング強化にも寄与。運営体制を見直すことで成功を収めた典型的な事例です。
サービスURL:https://www.plan-b.co.jp/
オウンドメディアの成功事例に共通する4つのポイント

BtoBオウンドメディアで成果を出す企業には、いくつかの共通点があります。ただ単に記事を更新するだけでは、見込み顧客の獲得やブランディングにはつながりません。実際に成果を上げている企業は、読者のニーズを起点にした戦略設計や、SEOとCVを意識したコンテンツ運用など、明確な意図をもって運営しています。
ここでは、成果を出すための共通ポイントを4つにまとめてご紹介します。
読者ニーズ×ペルソナ設計が明確である
BtoBオウンドメディアで成果を出す企業に共通するのは、誰に向けて・何を届けるのかが明確である点です。各メディアは単なる情報発信ではなく、読者の課題や検索ニーズに応じたペルソナ設計を行い、必要とされる情報を適切なフォーマットで提供しています。
特にBtoBでは、決裁者・現場担当者など複数のターゲットが存在するため、記事ごとに目的や役割を明確にすることが、成果につながっています。
SEOとホワイトペーパーを連動している
多くのメディアがSEOを軸としながら、ホワイトペーパーやeBook、資料ダウンロードなどのコンテンツと連携し、記事から資料請求への導線設計に成功しています。
単なるページビューで終わらせず、確実にリードへとつなげる仕組みを構築しているのがポイント。キーワード選定や構成案の設計段階からコンバージョンを見据えた施策が取られています。
ストック型記事で運用体制を整えている
BtoBオウンドメディアで成果を出す企業は、記事数が蓄積されて検索評価が上がる「ストック型運用」を前提にした体制があることも共通点です。単発で終わるキャンペーン記事ではなく、1〜2年後にも効果を発揮する記事を安定的に供給できる編集体制やテーマ設計を重要視しています。内製・外注のバランスやリライトルールの整備もポイントです。
マルチユース設計をしている
オウンドメディアを「集客装置」としてだけではなく、営業資料やセミナーの配布資料、採用広報、社内教育やIR(投資家向け広報)など多方面で活用している点も成功企業の特徴です。記事をそのまま営業提案資料に転用したり、セミナーで紹介するスライドに組み込んだりすることで、情報の一貫性と説得力を高められます。
また、採用ページにリンクすれば候補者に企業の専門性やカルチャーを伝えることも可能です。つまり1つの記事が複数部署に貢献できる“再利用性”を持つことで、メディア運営の費用対効果は大きく高まり、社内の評価や協力も得やすくなります。結果として、メディアを全社的な資産として位置付けることができるでしょう。
BtoB向けのオウンドメディアを成功に導く運用ステップ

オウンドメディアを立ち上げたあとに成果を上げるには、「なんとなく記事を出す」ではうまくいきません。成果につながるメディアには、目的に応じた設計・役割分担・改善プロセスが明確に存在します。ここでは、BtoBオウンドメディアの運用で押さえておくべき4つのステップを紹介します。
目的とKPIを明確化する
オウンドメディアは明確な目的とKPIがあってこそ、施策の方向性が定まり、チームとしての意思統一が図れます。たとえば、「認知拡大」が目的ならページビュー(PV)やセッション数、「リード獲得」ならコンバージョン数やCVR(クリックからCVまでの率)を設定し、それに応じた記事設計・導線設計を行います。KPIを定期的に見直す体制も、成果改善に不可欠です。
コンテンツ分類とSEO設計を行う
コンテンツは「認知目的」「課題の明確化(教育)」「比較・検討(決裁支援)」の3階層に分けて設計するのが理想です。それぞれに応じてSEOキーワードや記事構成が異なり、読者の検索意図に寄り添った内容でなければ成果は見込めません。BtoBでは決裁者と実務担当者の情報ニーズが異なるため、ペルソナ設計と合わせてSEO設計を行うことが重要です。
制作体制とワークフローを整備する
「誰が書くか」ではなく「どう運用するか」が成果を左右します。内製・外注・AI支援など複数の手段を組み合わせ、構成案作成・執筆・編集・入稿・リライトといった各工程の役割分担を明確にしましょう。ガイドラインや校正ルールの整備も、属人化を防ぎながら継続的に品質を担保するポイントです。継続可能な仕組みづくりが、成果を支える土台になります。
効果測定と改善サイクルを確立する
運用においては、定量・定性の両面から効果測定を行い、改善サイクルを回すことが重要です。PVやCVなどの数値だけでなく、記事の離脱率やスクロール率、ユーザーのコメント、営業現場の声も貴重な改善材料になります。PDCAを毎月・四半期単位で行い、検索順位やCTAの反応を見ながら記事をチューニングする体制があれば、成果は着実に向上していきます。
まとめ
本記事では、国内にあるBtoB企業のオウンドメディア成功事例を10社取り上げ、共通する成功ポイントや実践的な運用ステップをご紹介しました。成果を上げている企業はいずれも、明確な目的設定と読者理解を基盤に、継続的かつ戦略的なコンテンツ運営を行っています。とはいえ、自社の体制やリソースを考慮すると「うちでは難しいのでは」と感じる担当者も少なくありません。
BtoB企業がオウンドメディアで成功するには、「少人数でもやりきれる仕組み化」が鍵です。記事制作やSEO設計を効率化し、社内に専門家がいなくても成果につながる仕組みを構築できれば、オウンドメディアは確実に成長します。
もしBtoB向けのオウンドメディアを本気で成功させたいとお考えなら、Creative Driveの導入がおすすめです。AIとプロ編集者のハイブリッド支援により、記事制作の工数を大幅に削減しつつ、成果の出るコンテンツ運営を実現できます。今回の事例を参考に、ぜひ一歩を踏み出してみてください。






