用語解説
シェアオブウォレット(Share of Wallet / SOW)とは、特定の顧客が同カテゴリーの商品・サービスに支出する総額のうち、自社に対して支払っている金額の割合を示す指標です。「顧客の財布の中でどれだけのシェアを占めているか」を可視化するものであり、既存顧客からの収益最大化を評価する際に中心的な役割を果たします。
たとえばある企業がマーケティングツールに月100万円を支出しているとして、そのうち自社製品に30万円を支払っている場合、シェアオブウォレットは30%となります。新規顧客獲得コスト(CAC)が高騰している現代のB2Bビジネスにおいては、既存顧客のSOWを高めることが収益効率改善の重要な戦略となっています。
SOWを高める手段としては、アップセル・クロスセル・バンドル販売などが代表的です。CRM・SFA・MAなどのツールを活用して顧客の購買履歴・利用状況・解約リスクを分析し、SOWを高められるタイミングや提案内容を特定することがカスタマーサクセス施策の核心となっています。
どんな場面で活用するか
- カスタマーサクセス担当者が既存顧客の更新・拡張商談を進める際、顧客の年間IT予算に占める自社製品の契約額の割合(SOW)をベースに「残り予算がどこに流れているか」を分析し、クロスセル提案を設計する。
- 定期レビュー(QBR)の場で顧客の事業成長に合わせてSOWの目標値を設定し、アカウント戦略の進捗を測る。
- SMB(中小企業)顧客が競合ツールを複数併用している場合、SOW分析によって提案優先度と統合効果を訴求するポイントを特定する。